2017 年 23 巻 2 号 p. 149-154
我が国の門脈圧亢進症の原因の大部分は肝硬変であり,肝硬変の成因としてはC型肝炎ウイルス(HCV)が最多である.C型慢性肝炎・肝硬変の治療はインターフェロン(IFN)を基軸に発展してきたが,2014年よりIFNフリーのdirect-acting antivirals(DAA)治療により高率にsustained virological response(SVR)が得られ,非代償性肝硬変を除くすべての症例が治療対象となった.IFN治療でSVRが得られた場合,肝線維化は可逆的で門脈圧亢進症も長期的には改善することが示されている.DAA治療による肝線維化,門脈圧亢進症の改善も非侵襲的診断法で示唆されているが,今後更に長期観察による検証の必要がある.DAA治療による肝予備能改善効果も報告され,欧米では非代償性肝硬変への使用も試みられている.今後,DAA後の肝発癌など病態進展例の頻度や背景を明らかにし,危険群を囲い込む方策の確立が望まれる.