日本門脈圧亢進症学会雑誌
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肝硬変における拡大内視鏡を用いた小腸絨毛毛細血管評価に関する検討:回腸末端絨毛毛細血管/絨毛径比(C/V ratio)に着目して
近森 文夫
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2020 年 26 巻 4 号 p. 269-272

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抄録

肝硬変(LC)の小腸絨毛毛細血管評価を試みた.回腸拡大内視鏡施行例を,非肝硬変(nLC)81例とLC22例に分け毛細血管/絨毛径比(C/V ratio)につき検討した.nLC/LCの肝臓体積は1244±283/1400±517(NS),脾臓体積は118±55/415±290(p<0.01),門脈径は10.4±1.7/11.9±2.1(p<0.01),脾静脈径は5.9±1.6/7.0±2.6(p<0.01),SMV径は8.6±1.6/11.3±3.1(p<0.01),C/V ratioは0.049±0.015/0.057±0.013(p<0.05).C/V ratioはLCで若干高値を呈し絨毛レベルでも循環亢進傾向が示唆された.

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© 2020 日本門脈圧亢進症学会
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