日本門脈圧亢進症学会雑誌
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原著
Gel immersion endoscopyを併用した内視鏡的硬化療法の有効性の検討
浅野 陽一村田 雅樹
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2026 年 32 巻 1 号 p. 18-24

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抄録

本邦において,食道胃静脈瘤に対する出血予防治療の第一選択は内視鏡的硬化療法(endoscopic injection sclerotherapy:EIS)であるが,EISは技術的に難易度が高く,その要因の一つに視野確保の難しさがある.近年,内視鏡治療時の視野確保方法の一つとしてgel immersion endoscopyが注目されており,EISにも活用可能と我々は考えた.当院でEISを受けた59症例をgel使用群と非使用群に分類し,硬化剤の血管内注入成功率と注入し得た硬化剤の量を比較検討したところ,gel群の方が硬化剤の血管内注入成功率は高く,硬化剤注入量も増加した.さらに,初回治療時よりも静脈瘤が縮小傾向となり穿刺難易度が上がる複数回目のセッションにおいても,gel群では初回治療と同程度の高い成功率を達成可能であった.EIS時にgelを併用することで,良好な視野の確保,および消化管内圧を低圧に維持することを可能とし,治療成績が向上することが示された.

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