日本門脈圧亢進症食道静脈瘤学会雑誌
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胃静脈瘤に対する予防的治療
橋爪 誠田上 和夫森田 真富川 盛雅八木 誠司太田 正之杉町 圭蔵
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1998 年 4 巻 3 号 p. 261-265

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抄録
胃静脈瘤に対する治療法には, おもに手術療法, 硬化療法, interventional radiologyの3つがある.わが国の大半が予防的に治療されているが, 治療の適応基準が曖昧で, 易出血性胃静脈瘤についての内視鏡所見記載基準の再検討が必要である.急性出血例に対しては硬化療法が第1選択であり, 止血率は97%である.待期予防的治療としては, 現時点においては, 孤立性胃静脈瘤であれば, Hassab手術が10年累積非再発率100%と最も有効である.適応症例が広く, 侵襲が小さいことを考慮するとB-RTOが今後さらに普及するものと考えられる.胃静脈瘤治療においては, 予防症例での長期の出血の予防は期待できるが, 予後は基礎疾患に規定される
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© 日本門脈圧亢進症学会
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