日本門脈圧亢進症学会雑誌
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Wilson病より発症した胃孤立性静脈瘤に対しballoon-occluded retrograde transvenous obliteration (B-RTO) が有効であった1例
綾田 穣奥村 明彦石川 哲也堀田 直樹松本 英司佐藤 顕福沢 嘉孝各務 伸一
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2004 年 10 巻 3-4 号 p. 132-136

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抄録
胃孤立性静脈瘤を合併した24歳男性のWilson病患者に対しB-RTOを施行し, 良好な経過を得ている1例を経験した.胃孤立性静脈瘤は, 出血の頻度こそ少ないが一度出血すると致死的かつ難治性であることが知られている.B-RTO施行後, 3年を経過したが, 無再発であり, 良好な経過をたどっている.消化器内科的な症状が前面にでないWlson病症例においても, 慎重な経過観察と, B-RTOなどの予防的な処置を適切に行うことが重要であると考えられた.
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© 日本門脈圧亢進症学会
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