日本門脈圧亢進症学会雑誌
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経頸静脈的肝内門脈静脈短絡術 (TIPS) が著効した肝性大量胸水の1例
成高 義彦五十畑 則之島川 武村山 実今野 宗一吉松 和彦塩澤 俊一勝部 隆男小川 健治上野 恵子磯部 義憲
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2007 年 13 巻 3 号 p. 175-179

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抄録
経頸静脈的肝内門脈静脈短絡術 (TIPS) が著効した肝性大量胸水の1例を経験したので報告する.症例は68歳の女性.特発性門脈圧亢進症による肝硬変で外来通院中, 65歳時にHassab手術, 67歳時に上腸間膜静脈血栓症のため小腸部分切除術の既往がある.平成19年4月, 呼吸困難と背部痛を主訴に外来受診.胸部X線検査で右胸腔に大量の胸水を認め入院した.胸腔ドレナージを施行し, 1日1000ml以上の胸水の排出がみられ, OK432やミノマイシンによる癒着療法も無効で, 門脈圧減圧の目的でTIPSを行った.方法は右肝静脈と右門脈枝の間に瘻孔を形成し, 径8mmの自己拡張型ステントを留置した.術前25mmHgあった門脈圧は17mmHgまで低下し, 胸水は完全に消失した.術後は血清アンモニア値の上昇と肝性脳症を認めたが保存的に軽快した.TIPSは門脈圧亢進症に伴う肝性胸水に対する治療法として極めて有効と考え報告した.
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