日本門脈圧亢進症学会雑誌
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肝硬変症例におけるHassab手術の選択基準と治療効果
千田 信之松田 泰徳椎名 正明田辺 暢一真野 浩石山 秀一
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2003 年 9 巻 3 号 p. 149-155

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抄録
本来, 食道静脈瘤, 胃静脈瘤の直達手術であるHassab手術を, 静脈瘤の治療を目的としてではなく, 巨大脾腫, 脾機能亢進症, 門脈-大循環シャント等の複合した病態を有する肝硬変症8例に行った.手術前後の肝予備能等を評価し, Hassab手術の選択基準と治療効果について検討した.Hassab手術後3カ月では, 白血球数, 血小板数, 総ビリルビン値, 総蛋白値, アルブミン値, プロトロンビン時間, アンモニア値は, 統計学的に有意に改善しており, 栄養状態, QOLの改善も得られた.また, Child-Pughスコアも8.5 (6-11) から6.5 (5-9) と改善していた.Hassab手術は, 食道・胃静脈瘤の治療法としてだけではなく, 肝血流の改善, 栄養の改善が期待できる肝硬変症例に行った場合, 脾機能亢進症の改善, 蛋白合成能の改善, 肝予備能の改善が得られ, 肝硬変症例のQOLを改善し得る優れた手術療法であると再評価された.
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