日本門脈圧亢進症学会雑誌
Online ISSN : 2186-6376
Print ISSN : 1344-8447
ISSN-L : 1344-8447
難治性腹水に対するperitoneovenous shunt施行後の凝固障害を軽減する工夫について
-大量のヘパリン加生理食塩水による腹腔内洗浄-
矢島 義昭大河内 信宏酒井 信光宮崎 敦史黒川 良望山岸 初志高橋 信孝木村 修杉山 幸一枝 幸基
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 9 巻 3 号 p. 141-148

詳細
抄録
肝硬変に合併する難治性腹水は予後不良の病態であり, 患者は著しいるい痩に陥り, 時には肝腎症候群の発生を招いて死に至る.LeVeenらは, peritoneovenous (PV) shuntを造設して成果をあげているが, 術直後より出現する重篤な凝固障害 (postshunt coagulopathy;PSC) による死亡例が問題となっている.このPSCは術前に大量のヘパリン加生理食塩水 (ヘパリン5000単位/生理食塩水5l) で腹腔内を洗浄することにより軽減することが可能である.肝移植が一般的でない日本の現状では今後もPV shuntの適応例が存在し, 合併症の改善の工夫が必要である.
著者関連情報
© 日本門脈圧亢進症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top