日本小児血液・がん学会雑誌
Online ISSN : 2189-5384
Print ISSN : 2187-011X
ISSN-L : 2187-011X
シンポジウム2: 小児血液・がん患者に対する感染症対策~予防から治療まで~
分子標的薬の適正使用と副作用対策
嶋田 明
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 55 巻 5 号 p. 366-370

詳細
抄録

2001年に国内での分子標的薬の登場以来,成人では数多くの分子標的薬が臨床応用されている.一方,小児がん領域での適応疾患は少ないものの,使用される分子標的薬も増加してきている.従来の化学療法剤に比べて,分子標的薬は副作用が少ないのではなく,製剤毎に化学療法剤とは異なった副作用が存在する.また分子標的薬単独投与は比較的骨髄抑制は軽度であるが,化学療法との併用では重篤となる可能性があり,注意が必要である.今後分子標的薬が小児でも適応が拡大され,適切に使用されていくことが望ましいと考える.

著者関連情報
© 2018 日本小児血液・がん学会
前の記事 次の記事
feedback
Top