2019 年 56 巻 5 号 p. 429-431
小児がん分野では,新規治療戦略の有効性を評価するため,イベント発生までの期間をエンドポイントとした単群試験がしばしば計画される.ヒストリカルコントロールから設定した閾値を用いて試験を計画する際に,パラメトリック法とマイルストン法が代表的なデザインとなる.ヒストリカルコントロールが存在しない場合のように予後を記述することが目的であるならば,精度ベースのサンプルサイズ設計を伴うデザインが採用される.本稿ではこれら試験デザインの特徴やサンプルサイズ設計に必要な情報,試験結果の解釈について解説する.