日本小児血液・がん学会雑誌
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症例報告
強度減弱前処置による血縁者間骨髄移植を受けたnear haploid小児急性リンパ性白血病の一例
土屋 研人土居崎 小夜子山下 大紀北澤 宏展秋田 直洋坂口 大俊吉田 奈央濱 麻人
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2021 年 58 巻 3 号 p. 283-286

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抄録

症例は3歳男児.前駆B細胞性急性リンパ性白血病(BCP-ALL)と診断し,JPLSG ALL-B12に登録して治療し,G分染法にて染色体29本の低二倍体(near haploid)を認め,第1寛解期での同種造血細胞移植適応となった.寛解導入療法後に第1寛解,早期強化療法後に微小残存病変陰性を確認し,強化療法後にフルダラビン100 mg/m2,シタラビン8000 mg/m2,メルファラン180 mg/m2,全身放射線照射3 Gyによる強度減弱前処置(RIC)を用いて,HLA8/8アリル一致の父親から骨髄移植を施行した.移植後18日で生着し,重篤な合併症を認めず,移植後80日で退院した.移植後5.5年で無病生存している.near haploid BCP-ALLの予後は不良とされるが,微小残存病変陰性であればRICを用いた第1寛解期での同種造血細胞移植によって,生活の質を維持した長期生存が期待できる.

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© 2021 日本小児血液・がん学会
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