日本小児血液・がん学会雑誌
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症例報告
急性骨髄性白血病の寛解導入療法中にメトヘモグロビン血症を呈した女児例
大島 理利多賀 崇池田 勇八木川 崇清水 淳次丸尾 良浩
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2022 年 59 巻 3 号 p. 287-291

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抄録

8歳女児例.急性骨髄性白血病(AML)FAB M4のため,シタラビン,ミトキサントロン,エトポシドによる寛解導入療法中であった.寛解導入療法開始から21日目,突然の顔色不良と経皮的酸素飽和度(SpO2)低下を認めた.静脈血液ガス分析のメトヘモグロビン(MetHb)値は54.7%と高値であり,重症域の値だったが,チアノーゼや意識障害などの症状は認めず,酸素投与と赤血球輸血で改善した.その原因は歯科口腔外科の診察で使用された口腔内表面麻酔薬アミノ安息香酸エチル(ジンジカインゲル20%®)であることが判明し,発熱性好中球減少症の状態がこれを助長したと考えられた.原因不明のSpO2低下を認めた際にはMetHb血症を鑑別に挙げる必要がある.

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© 2022 日本小児血液・がん学会
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