日本小児血液・がん学会雑誌
Online ISSN : 2189-5384
Print ISSN : 2187-011X
ISSN-L : 2187-011X
症例報告
IDRF陽性ノンハイリスク神経芽腫群腫瘍症例における手術時期の検討
星 玲奈上原 秀一郎長崎 瑛里山岡 敏小野 賀功平野 隆幸渡邉 揚介後藤 俊平細川 崇金澤 剛二下澤 克宜
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 61 巻 3 号 p. 284-287

詳細
抄録

ノンハイリスク神経芽腫群腫瘍においてプロトコール治療完遂後も残存腫瘍がIDRF陽性の場合,手術を施行するか治療を終了するか判断に苦慮する.今回,化学療法後に経過観察し,その後腫瘍が増大したために手術を施行したIDRF陽性神経芽腫群腫瘍2例を経験した.

症例1は左副腎原神経芽腫の8歳男児,症例2は右後腹膜原発神経節芽腫の5歳女児で,いずれも初診時IDRF陽性,遠隔転移はなく,N-MYC非増幅であった.2例とも治療後にIDRFが陰転化せず経過観察したところ,腫瘍が増大し手術を施行した.症例1は左腎と共に全摘出したが,症例2は大量出血のため部分切除となり腫瘍再増大に伴う換気不全のため死亡した.

ノンハイリスク症例において治療後にIDRFが陰転化しない場合,腫瘍縮小が得られた症例においては腫瘍再増大時に,腫瘍縮小が得られなかった症例においては初期治療時に,他臓器合併切除を許容し全摘出を目指した手術を計画すべきと思われた.

著者関連情報
© 2024 日本小児血液・がん学会
前の記事 次の記事
feedback
Top