2025 年 62 巻 2 号 p. 125-127
小児がん治療の進歩により,現在では70~80%が長期寛解を維持できるようになった.小児がんの治療はこどもの成長・発達途中に行われるため,晩期合併症など治療を終えた後も年齢に応じた長期にわたるフォローアップが必要である.また小児がんの種類によって,原発部位や治療,それらの副作用・晩期合併症は様々であり,小児がん経験者ひとりひとりに対応した支援が求められる.
当院の長期フォローアップ外来では,小児がん経験者の自立を目指し,試行錯誤しながら支援を行っている.小児がんを発症した年齢を考慮し,小児がん経験者自身が病気や晩期合併症に対してどのような理解をしているのか,日常生活での困りごとや心配ごとはないか,などその方のライフイベントやタイミングに合わせた対応をその方と一緒に検討している.しかしながら,小児医療だけでは対応が難しいことも多く,成人診療科や教育・福祉分野など様々な領域と連携・協働し,小児がん経験者の方の思いや考えも大事にしながら支援を組み立てていくことの重要性を感じている.
小児がん経験者の方の中には,「治療を頑張って乗り越えても何度も壁にぶつかり,乗り越えても乗り越えても壁がある」と語られることもある.その方自身がそれらの壁と付き合いながら成長し,その方らしく生きていくためにはどうすればよいか.今回,セッションでのディスカッションを通して,今後の小児がん長期フォローアップの支援について深めていきたいと考える.