2025 年 62 巻 2 号 p. 167-170
全身照射は各施設で照射方法,照射線量,線量分割,線量率がさまざまである.そこで全身照射の全国調査を2015年に日本放射線腫瘍学研究機構血液リンパ委員会で行った.対象施設は放射線腫瘍学会の構造調査で全身照射施行施設のうち,アンケートに回答いただいた82施設である.骨髄破壊的移植では照射方法はLong Source to Skin Distance法が34施設(82.9%)で最も多く,Moving couch法は7施設(17.1%)で,Sweeping beam法やHelical tomotherapyを使うと回答した施設はなかった.線量分割は12 Gy/6回/3日が最も多く,52施設(63.4%)であった.遮蔽に関しては肺とレンズの両方を遮蔽している施設が最も多く,47施設(57.3%)であった.骨髄非破壊的移植で線量分割は4 Gy/2回/1–2日(57.7%)か2 Gy/1回/1日(28.2%)が多かった.臓器遮蔽では肺(43.6%),眼(50.0%)の他,卵巣(14.1%),甲状腺(6.4%),睾丸(16.7%)の遮蔽があった.
近年海外から全身照射のガイドラインも多く報告されており,さらに,全身照射の高精度治療が臨床応用されてきている.日本においても診療ガイドラインの作成も企画されており,今後全身照射の方法の均一化がはられていく可能性があり,発展が期待される領域になってきている.