2026 年 71 巻 1 号 p. e9-
【目的】授業と連動して地区管理関連知識の習得を支援するWeb教材を開発し、その評価を行うことで、教材開発の一知見とすることである。
【方法】2019(令和元)年7月~2022(令和4)年3月にかけてWeb教材の開発を行い、2023(令和5)~2025(令和7)年度にかけて、A大学の保健師教育における講義や演習、実習の一連の学習を通じて地区管理を経験する授業に当該教材を導入し、毎年度評価と改善を行った。また、教材の要件17項目について総括評価を行うとともに、公衆衛生看護への興味によるWeb教材要件への評価の違いの有無についても評価した。
【結果】Web教材のアルゴリズムは大別して5段階の思考を踏めるように構築し、内3段階はより細かく段階を踏めやすいように、さらに分割して設定した。これらに関連する内容や公衆衛生看護学実習で実践する内容を加えて、教材のメニューを作成し、一連の地区管理の活動をイメージできるように設問を配置した。授業への教材導入した各年での教材要件の評価結果を基に、教材と授業の仕方を改善した。Web教材要件の3年間の総括評価では、1年目と3年目とで、全ての項目で有意に評価が向上していた。
【結論】Web教材要件に関する各年度および総括評価から、全ての要件項目が必須通過点に達するのに3年間を要しており、先行研究による授業改善の成果が概ね定着した期間と合致していた。教材自体の開発でも約2年半の時間を要していたが、各段階での評価を基に開発を進めたことで、教材仕様の大きな変更を避けることができていた。教材による学習効果評価を追加するとともに、本資料での取組を参考にしてもらいながら、教材開発に関する知見が今後も報告や共有されることで、同様のWeb教材開発によるさらなる学習支援が期待される。