2020 年 11 巻 12 号 p. 1333-1338
びまん性特発性骨増殖症(DISH)における椎体骨折メカニズムを,有限要素法を用いて調査した.DISH例と正常脊椎例で,T6-T10における低エネルギーの伸展外力による相当応力と破壊状態を比較した.DISH例では骨化靭帯と後方コラムへの応力集中を認め,尾側胸椎の椎体中央部を起点とした3 columnの破壊をきたした.一方,対照例では後方コラムへ応力集中と破壊をきたした.DISH例では正常脊椎例と異なる椎体骨折メカニズムを呈する事が示唆された.