Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
原著
BKP術後続発性椎体骨折に対する骨粗鬆症治療薬の影響の検討―RomosozumabとTeriparatideの比較―
上野 正喜古舘 武士田島 佑輔鳥海 恵美吉井 亜希
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 12 巻 5 号 p. 735-743

詳細
抄録

はじめに:RomosozumabのBKP術後続発性骨折に対する予防効果を評価しTeriparatide等と比較した.

対象と方法:320例を後ろ向きに解析し,BKP周術期からの骨粗鬆症治療として,Romosozumab(R群:34例),Daily Teriparatide(D群:62例),Weekly Teriparatide(W群:122例)を投与した群と,ControlとしてAlendronateを投与した群(C群:101例)で,1年間の続発性椎体骨折発生率,骨密度変化率などを比較した.

結果:続発性骨折発生率は,R群8.6%,D群8.1%,W群6.6%,C群13.9%であった.腰椎骨密度は,R群は4ヶ月,8ヶ月,1年の時点で,D群は1年の時点で,C群より有意に上昇した.

結語:Romosozumabの続発性骨折発生率は,Teriparatide 2剤と差はなかったが,これらの使用は,主に遠隔椎体骨折の発生率を低減できる可能性が示唆される.Romosozumabは腰椎に対し最も高い骨密度増加作用を示し,より低骨密度な症例で有用であると考えられる.

Fullsize Image
著者関連情報
© 2021 Journal of Spine Research編集委員会
前の記事 次の記事
feedback
Top