山王整形クリニック
千葉大学整形外科
2021 年 12 巻 6 号 p. 793-799
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
痛みの神経解剖学の知見にもとづき,腰痛が慢性化しやすい原因に関する新たな仮説を提示する.空間弁別能は皮膚,運動器,腰部脊柱管内部の順に低い.腰部脊柱管内部組織の侵害感覚は交感神経性求心性線維により脊髄後角深層に投射する.痛みは感覚面と情動面からなるが,情動は後角深層に発し大脳辺縁系で処理される.腰部脊柱管内部の痛みは空間弁別能が低く,情動系への投射が相対的に強く,ゆえに慢性化しやすいのではないだろうか.
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら