Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
症例報告
診断に難渋した腰椎椎間板ヘルニア切除後の馬尾嵌頓の1例
橋本 敬史大堀 靖男吉田 真網代 泰充米澤 郁穂
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 12 巻 7 号 p. 1012-1017

詳細
抄録

硬膜損傷後,遅発性に馬尾嵌頓をきたしたまれな1例を経験した.症例は26歳女性,L5/6ヘルニア切除術中に硬膜損傷合併.術後に頭痛,倦怠感,下肢痛認め,一旦それらは消失したが,術後1ヶ月以降に再発.特徴的な画像所見を認めず,診断は困難であったが,創部の圧迫にて再現痛を認めた.再手術にて馬尾神経の嵌頓を認め,解除にて症状消失した.硬膜損傷後の画像所見に乏しい神経症状は,馬尾嵌頓を疑うべきと考えられた.

Fullsize Image
著者関連情報
© 2021 Journal of Spine Research編集委員会
前の記事
feedback
Top