Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
原著
Full-endoscopic discectomy導入初期と現在のラーニングカーブの比較検討
米山 励子大森 一生松繁 治
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2021 年 12 巻 8 号 p. 1030-1034

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抄録

はじめに:Full-endoscopic discectomy(以下FED)の手技習得にラーニングカーブが存在することが知られている.しかし,ドライ,ウエット講習などの寄与によりラーニングカーブも変化していると推測される.

対象と方法:FED未経験の筆頭演者(術者A)が,脊椎内視鏡下手術・技術認定医(3種)を保持する上級医(術者B)の指導のもとFED経椎弓間法(FED-IL法)を執刀したラーニングカーブと,術者Bが2012年にFED-IL法を導入した際のラーニングカーブとを比較検討した.

結果:術者Aの平均手術時間は95.8±37.8分,術者Bの平均手術時間は114.7±37.1分であった.多変量線形回帰分析を用いて患者年齢,性別,手術高位で調節した手術時間は,術者Aが術者Bと比し23.4分短かった(P<0.05).

結語:FED未経験の術者が十分な指導体制の環境下にFED-IL法を執刀し完遂できるようになった.2012年のFED-IL法導入初期と比べ,各種トレーニングの体制が整ってきており,ラーニングカーブの短縮に貢献したと判断された.

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© 2021 Journal of Spine Research編集委員会
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