Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
二次出版
腰部脊柱管狭窄症患者に対する理学療法とホームエクササイズの1年後の比較―ランダム化比較試験―日本語翻訳版
峯玉 賢和川上 守寺口 真年籠谷 良平米良 好正隅谷 政中川 雅文山本 義男松尾 咲愛左近 奈菜中谷 友洋北野 智子中川 幸洋
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2022 年 13 巻 5 号 p. 798-807

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抄録

はじめに:腰部脊柱管狭窄症に対する監視下での理学療法(PT)は,非監視下での運動療法よりも短期的には有効であるが,その効果が持続するかについては明らかとなっていない.本研究の目的は,監視下でのPTと非監視下での運動療法の1年後の治療成績を比較することである.

対象と方法:43例がPT群(週2回6週間),43例がホームエクササイズ(HE)群に無作為に割り付けられた.PT群は,徒手療法,個人に合わせたストレッチと筋力増強,自転車エルゴメーター,体重免荷トレッドミル歩行を実施した.主要評価項目は,チューリッヒ跛行質問票(ZCQ)の重症度とし,1年後の患者立脚型アウトカムと手術移行率を2群で比較した.

結果:PT群はHE群に比べ,1年後のZCQ重症度と身体機能,日本整形外科学会腰痛質問票の腰椎機能障害,SF-36体の痛みと全体的健康感のMinimum clinically important difference達成率が高く,手術移行率は低かった(P < 0.05).

結語:監視下での理学療法は,非監視下での運動療法に比べ,1年後でも有効で,手術移行率も低かった.

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© 2022 Journal of Spine Research編集委員会
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