2023 年 14 巻 2 号 p. 88-92
はじめに:コロナ禍に関連し,電話外来診療を導入した病院は多い.診療システムの継続性や発展性を考慮すると,ニーズの把握と適応症例の明確化が望まれる.本研究の目的は電話診療継続を希望しなかった患者群の特徴を明らかにすることである.
対象と方法:電話診療を施行後,主要評価項目として今後の診療希望形態を収集した腰椎変性疾患患者293例を対象とした.質問票を用い,「常に電話診療」「通常の対面診療に電話診療をはさむ」「有事の際に電話診療」「常に対面診療」の4択での回答を依頼した.副次評価項目として患者背景,診療内容,症状の経過を診療記録から収集し,ロジスティック回帰分析を用いて「常に対面診療」を希望した例の特徴を検討した.
結果:対面診療希望例は29%であった.他の回答例と比較し70歳代が多く(オッズ比:2.30),電話診療期間の腰痛NRSが高く(1.15),日常生活能力がJ1の例が少ない(0.40)ことがわかった.
結語:腰痛の強い例やADLの低い例では,電話診療の継続を希望しない例が多かった.対面で痛みを医師に直接訴えたい例,触診や処置を希望する例が含まれる可能性が考えられる.