Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
原著
MRI ultra-short TEを用いた椎間板髄核と椎体軟骨終板の定量的評価
塚本 有彦高島 弘幸吉本 三徳宮下 賢大山 智充千葉 充将廣田 亮介黄金 勲矢家里 典幸寺本 篤史
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2023 年 14 巻 5 号 p. 779-785

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抄録

はじめに:MRI ultra-short TE法で椎間板髄核と椎体軟骨終板の変性を定量的に評価することと,両者の関連を調べることを目的とした.

対象と方法:3.0テスラのMRI矢状断像でL2/3,L3/4,L4/5レベルの椎間板髄核と椎体軟骨終板を評価した.椎間板髄核の視覚的評価としてT2強調矢状断像でのPfirrmann分類,椎体軟骨終板の視覚的評価としてはT1強調像でのEnd Plate Classification and Score,両者の定量的評価としてultra-short TE法によるT2マッピングを用いて計測した.

結果:椎間板髄核はPfirrmann分類のGradeが進むにつれてT2*値が短縮していた.椎体軟骨終板はEnd Plate Classification and Scoreで変性がGradeが2,3に進行するとT2*値が延長するが,Grade4,5,6と変性が高度になるとT2*値が短縮していた.椎間板髄核T2*値が短縮すると椎体軟骨終板T2*値は一旦延長するがその後短縮していた.

結語:椎間板髄核と椎体軟骨終板の変性をT2*値を用いて定量的に評価した.今後定量的評価法を用いた縦断研究を進める事で,椎間板と椎体軟骨終板の変性がどちらが先に進行するかを解明できる可能性がある.

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© 2023 Journal of Spine Research編集委員会
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