2024 年 15 巻 6 号 p. 813-820
椎間板性腰痛は一定の頻度で存在する.以前からその疼痛機序,診断,治療が議論されてきた.疼痛機序として,感覚神経の存在,感作するサイトカイン,不安定性が指摘されてきた.診断としてはゴールドスタンダードはMRIであるが,最近は各種新規MRIやPETが開発されている.また神経根ブロックや椎間板ブロックにより診断する方法もある.治療としては運動療法や薬物療法が第一選択となる.難治性で診断が確実な場合,手術療法も選択されるが未だ議論を残すところである.本論文ではこの辺りを記載したい.