Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
症例報告
腰椎Giant Invasive Spinal Schwannoma(GISS)の治療経験
福島 和之元吉 貴之黒佐 義郎
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2025 年 16 巻 7 号 p. 1005-1010

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抄録

症例は62歳女性.肉眼的血尿から泌尿器科を受診.偶発的にT11/12~L3レベルの脊柱管を占拠し,右L2/3椎間孔から後腹膜腔および脊柱起立筋内に突出する巨大な腫瘍を指摘された.L1~3椎弓根およびL2椎体は骨吸収の結果菲薄化していた.Sridhar1)らが提唱するGISSの定義によるGiant invasive spinal schwannoma(GISS)と診断した.3期的手術を行い,第一回は,T10~L4椎弓切除+右L2/3椎間孔開放.第二回は右後腹膜腔から腫瘍摘出.第三回は左側方経路前方椎体間固定を用いて椎間にケージ挿入+前方スクリュー固定を行った.腫瘍は肉眼的に全摘され,術後1年で腫瘍再発はなかった.病理学的検査では神経鞘腫だった.L2~3椎間は術後1年で骨癒合していた.文献的考察を含めて症例を報告するものである.

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© 2025 Journal of Spine Research編集委員会
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