2026 年 43 巻 2 号 p. 128-134
要旨:症例は78歳男性。肝S6の単発腫瘍を認め,切除術が施行された。肝腫瘍は偽腺管構造の形成を認め,中分化肝細胞癌と判断した。腫瘍は厚い線維性被膜を有しており,切除検体背側の脂肪織に小結節を認めた。小結節はリンパ球・形質細胞浸潤,線維性間質が認められた。免疫染色ではIgG4陽性細胞は増加し,IgG4/IgG比が40%を超えていた。炎症性偽腫瘍と判断した。腫瘍被膜を再見すると,小結節と類似する炎症像が認められた。腫瘍間質を注視することで臨床的に明らかでないIgG4関連疾患を検出できる可能性がある。