2026 年 43 巻 2 号 p. 83-88
要旨:口腔は重層扁平上皮に被覆されており,粘膜に対する生検の多くは扁平上皮癌およびその前駆病変としての口腔上皮性異形成の有無を診断するために行われる。このような腫瘍性病変を正確に診断するためには,粘膜の損傷や炎症に起因する口腔特有の非腫瘍性病変との鑑別が不可欠である。頭頸部腫瘍WHO分類第5版,口腔ならびに舌可動部腫瘍の項目において,非腫瘍性病変の記載が今回新たに加えられた。本稿ではその中から壊死性唾液腺化生および多巣性上皮過形成を中心に提示する。