Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
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症例報告
カルバマゼピン抵抗性の三叉神経痛にイフェンプロジルが有効であった3例
藤原 正博金子 睦志水島 美由紀
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2015 年 10 巻 1 号 p. 501-504

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抄録
治療抵抗性の三叉神経痛に対してNMDA受容体拮抗作用を有するイフェンプロジルが有効であった3例を経験した.【症例1】原発性マクログロブリン血症で当院通院中の70歳,女性.60歳頃から三叉神経痛を自覚.カルバマゼピンは無効で,イフェンプロジルを投与したところ,2~4週間で痛みがほぼ消失した.休薬により症状が再燃したが,イフェンプロジルの再開により痛みが消失した.しかし,1年半ほどでイフェンプロジルの効果が減弱したため,プレガバリンに変更して経過観察中.【症例2】骨髄異形成症候群で当院通院中の89歳,男性.以前より三叉神経痛を訴えていたが,カルバマゼピン,神経ブロックは無効で,イフェンプロジルを投与したところ,2カ月程度で痛みが消失した.【症例3】62歳,女性.50歳代の頃から三叉神経痛を自覚.カルバマゼピンが無効で,イフェンプロジルの投与により,約1カ月で痛みが軽減した.
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© 2015 日本緩和医療学会
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