Palliative Care Research
症例報告
悪性腸閉塞における消化器症状にアミドトリド酸ナトリウムメグルミン液(ガストログラフィン)服用が有用であった終末期卵巣癌患者の3例
熊野 晶文関本 剛福田 光輝松永 佳子安保 博文
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12 巻 (2017) 3 号 p. 541-545

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抄録

腹膜播種による悪性腸閉塞に対しアミドトリド酸ナトリウムメグルミン液(以下,ガストログラフィン)が有効であった終末期卵巣癌患者3例を経験した.3症例とも悪心・嘔吐,腹痛や便秘等の消化器症状を有し,画像検査でニボー像や小腸の拡張像を認め腸閉塞と診断した.症状改善のためにオクトレオチド等の薬剤投与を行うも十分な効果が得られず,ガストログラフィンの服用を試みた.ガストログラフィン投与により,嘔気の軽減や排便効果を認め消化器症状は改善し経口摂取継続が可能となった.また,投与後24時間のX線検査によって大腸の描出が確認でき,不完全腸閉塞と診断した.全症例ともガストログラフィン服用による目立った副作用は認めず繰り返し使用可能であり,終末期卵巣癌患者の悪性腸閉塞に対し,腸閉塞の状態評価および症状改善のためにガストログラフィン服用が有用である可能性が示唆された.

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© 2017日本緩和医療学会
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