【目的】非がん患者の終末期のケアと望ましい死の達成の遺族評価をがん患者と比較した.【方法】がん・心疾患・脳血管疾患・肺炎で死亡した患者遺族を対象にインターネットで調査した.ケア評価は全般的満足度とCare Evaluation Scale(CES),望ましい死の達成の評価は Good Death Inventory(GDI)を用いた.【結果】がん118名,心疾患103名,脳血管疾患71名,肺炎125名の有効回答を得た.ケアの全般的満足度では有意差はなかった.CESの身体的ケア,GDIの自立の項目などで有意差を認め(p<0.05),すべて非がん患者の方が低かった.【結語】非がん患者が受けたケアの全般的満足度は,がん患者同様,高かったが,CESとGDIの数項目ではがん患者より低い評価で,各疾患の課題が示唆された.原疾患の治療と同時に苦痛症状の緩和と終末期を意識した対応が重要である.