Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
Rapid Communications
進行再発乳がん患者のがん性悪臭に対するメトロニダゾール外用剤の有用性に関する検討
信濃 裕美渡部 一宏中村 清吾玉橋 容子土屋 雅勇木津 純子井上 忠夫
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 2 巻 2 号 p. 218-222

詳細
抄録

進行再発乳がん患者の皮膚転移潰瘍部位からの悪臭(がん性悪臭)に対して, メトロニダゾール(MTZ)などの院内製剤が有用との報告があり, 聖路加国際病院においても1% MTZ―親水軟膏および0.8% MTZ―カーボポールゲルの2種類のMTZ外用製剤を調製している. 今回, この2種類のMTZ外用製剤を使用しているがん性悪臭の乳がん患者に対し, 質問紙調査による有用性に関する検討を行った. 2種類のMTZ外用製剤とも使用開始後1週間以内にがん性悪臭が改善し, 重大な有害事象は認められなかった. また便宜性の面からはMTZ―カーボポールゲルの評価が高かった. よってMTZ外用製剤は, がん性悪臭を伴う進行再発乳がん患者に有用な院内製剤であると考えられる. Palliat Care Res 2007;2(2):226-230

著者関連情報
© 2007 日本緩和医療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top