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Palliative Care Research
Vol. 7 (2012) No. 2 p. 185-191

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http://doi.org/10.2512/jspm.7.185

原著

終末期がん患者における輸液量と呼吸困難・気道分泌との関連性を明らかにすることを目的として後ろ向き研究を行った. 悪性新生物により死亡した138例を対象とし, 死亡前1週の輸液量1,000 ml/日以下の少量群85例と1,001 ml/日以上の多量群53例に分けて呼吸困難と気道分泌の有無を比較した. また, これらの症状に影響のある因子を多変量解析で求めた. 呼吸困難と気道分泌は多量群の64.2%, 52.8%にみられ, 少量群(32.9%, 15.3%)と比較して有意に高値であった. 呼吸困難に関連していたのは肺病変(オッズ比3.55), 輸液1,001 ml/日以上(3.54), オピオイド投与(0.40)で, 気道分泌では肺病変(7.29), 輸液1,001 ml/日以上(4.43), 食事摂取(0.31)であった. 過量な輸液が呼吸器症状に影響を及ぼすことが示唆され, 1,000 mlを超えない輸液が1つの目安と考えられた.

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