Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
症例報告
緩和ケア認定看護師の支援にて外来でメサドンを安全に導入することが可能であった1例─本邦の販売開始後まもない時期に外来で処方した経験
岡山 幸子松田 良信迫田 淑子日吉 理恵遠野 かおり吉田 こずえ
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2014 年 9 巻 3 号 p. 506-510

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抄録
【緒言】メサドンを外来で処方開始後に, 看護師による服薬指導, 精神的支援などを行うことで良好な疼痛管理を得た1例を報告する. 【症例】60歳代, 男性, 膵がん, 多発肝・骨転移. 抗がん剤投与中, オキシコドンによるがん疼痛管理が不良のため, 緩和ケアチームに紹介された. メサドンへの変換が有効と考え, 緩和ケア内科医に紹介, 投与開始前から投与15日目の用量調節完了まで, 緩和ケア認定看護師が患者・家族との面談と電話連絡による支援を行った. 【考察】メサドンの導入後は, 綿密な観察が必要であるとされ, 患者・家族の不安も大きい. 血中濃度が安定して良好な鎮痛効果が得られるまで, 緩和ケア認定看護師が患者や家族と連絡をとり, 不安を緩和し, 全身状態の把握を行うとともに主治医に報告し, 症状マネジメントを行うことで, メサドンは外来通院患者でも, 安全に導入することができると考えられた.
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© 2014 日本緩和医療学会
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