抄録
【緒言】婦人科がん術後に生じた続発性下肢リンパ浮腫急性増悪3例を対象とし, 1週間の入院で2段階方式複合的理学療法の集中排液治療を行った. 【症例】3症例はいずれも子宮体がん術後の女性で, 国際リンパ学会重症度分類stage-II早期であった. 退院時の患肢周径は平均92~96%まで改善した. 症例1 (35歳)は退院後のセルフケアが一時不良となり, 下肢周径の増悪を認めたが, 再教育下でリンパ浮腫ケア外来に通院中で, 浮腫は軽減した. 症例2 (63歳)は退院後もセルフケアが良好で, 下肢周径は治療前の83%まで改善し, 治療前の抑うつ状態も軽快した. 症例3 (70歳)もセルフケア良好で浮腫の再増悪を認めずに経過したが, 治療後1年2カ月でがん再発により死亡した. 【考察】下肢リンパ浮腫に対する1週間の短期入院集中治療は有効であった. しかし, 退院後の維持治療期にセルフケアが不良となって再増悪した症例を認め, 長期的ケアの継続が課題となった.