2021 年 46 巻 3 号 p. 237-242
片側性水頭症は側脳室の一側のみが拡大するまれな病態であり,多くはMonro孔の閉塞に起因する.しかし,Monro孔に明らかな閉塞を認めないにもかかわらず,片側性水頭症を呈した4歳男児の症例を経験した.Monro孔の膜様閉塞による片側性水頭症を予想して神経内視鏡手術を行ったが,明らかな閉塞所見はなく,脈絡叢に覆われ狭窄したMonro孔を認めた.透明中隔開窓を行ったところ,片側性脳室拡大と視神経乳頭浮腫の改善を認めた.片側性水頭症の病態解明と内視鏡治療の有用性を示すことができた1例であった.