小児の脳神経
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Print ISSN : 0387-8023
症例報告
壊血病により非外傷性硬膜外血腫に至った1例
滝戸 悠平長倉 正宗加藤 美穂子齋藤 竜太
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2022 年 47 巻 3 号 p. 309-313

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抄録

壊血病はVit.C欠乏により易出血性を呈する疾患であるが,先進国では食料事情の改善でほとんど認められなくなった.症例は4歳女児,下肢の疼痛症状で歩行困難となり骨髄炎や歯肉腫脹を来していた.頭痛が出現し外傷歴のない硬膜外血腫を指摘され手術を施行した.入院経過中に極度の偏食であることが判明し,Vit.C欠乏が示唆され壊血病の診断に至った.Vit.Cの補充により急速に症状は改善し良好な転帰を得た.本疾患は多彩な症状を呈し診断困難な場合があるが,偏食などの病歴を把握し診断・治療へつなげることが重要である.

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© 2022 一般社団法人日本小児神経外科学会
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