小児の脳神経
Online ISSN : 2435-824X
Print ISSN : 0387-8023
症例報告
新型コロナワクチン接種後に発症し,ブラッドパッチが有効であった学童期脳脊髄液漏出症の5症例
高橋 浩一
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 48 巻 1 号 p. 65-70

詳細
抄録

新型コロナワクチン接種後に発症し,ブラッドパッチが有効であった脳脊髄液漏出症5例を報告する.対象は,新型コロナワクチン接種が原因として疑われた20歳未満の5例(男性3例,女性2例,14~17歳,平均年齢15.6歳)である.全例で頭痛があり,ワクチンはすべてコミナティであった.全例にブラッドパッチを行い,3例(60.0%)が著明改善,2例(40.0%)が部分改善と全例に治療効果を認めた.新型コロナワクチン接種後に体調不良が持続する症例では,脳脊髄液漏出症を考慮すべきと思われた.

著者関連情報
© 2023 一般社団法人日本小児神経外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top