主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:周産期の Pharmacology
回次: 14
開催地: 東京都
開催日: 1996/01/20 - 1996/01/21
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平成7年1月17日の早朝,被災者のみならず日本全国を震撼させた阪神淡路大震災は未だに記憶に新しい。多くの死傷者が出る惨事の中,小さな生命の誕生が報道された。母の強さ,児の生命力,待った無しの周産期医療など様々に感じるところはあろうが,綿々とした生命の流れに得も言われぬ感動を覚えたのは私だけではないであろう。私は周産期医療に携わってきたことを本当に幸せであると思っている。救われた一つの生命には,その後の長い人生があり,それが幾代となく継承されていくことになる。これが周産期医療の持つ最も大きな意義である。
平成8年1月20日,21日の両日に開催された第14回日本周産期学会では,「災害と周産期医療」をテーマにワークショップを特別に企画させていただいた。貴重な経験を風化させることなく,明日のために生かせるよう願っている。
恒例のシンポジウムは「周産期のPharmacology」をテーマとして開催された。これまでにない400名を超える参加者があり,会場の順天堂大学有山記念講堂が狭く感じられるほどであった。本誌に掲載されているように,臨床に直結した内容であり,大いに参考にしていただきたい。
最後に,本学術集会に御参加の方々,座長,演者の先生方,また,綿密な企画を立てて下さった常任幹事の諸氏に心から感謝申し上げたい。