主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:母体・胎児・新生児の立場から常位胎盤早期剥離を考える〜母児の予後改善のために〜
回次: 36
開催地: 長野県
開催日: 2018/01/19 - 2018/01/20
p. 99-100
第36回周産期学シンポジウムのメインテーマは『母体・胎児・新生児の立場から常位胎盤早期剥離を考える』であった。そのうち午前の部として『常位胎盤早期剥離の診断,児の予後』についての議論,午後の部では『常位胎盤早期剥離の搬送,システム』の主題について議論を行った。今回,午後の部のシンポジウム開催に際し『周産期学シンポジウム運営委員会調査報告』として「常位胎盤早期剥離の搬送体制に関する全国調査」の結果を同委員会委員である石井桂介先生に発表いただいた。シンポジウムでは5名の先生方に発表をしていただいた(うち関連演題1演題)。今回のシンポジウムでの発表と討議を経て,日本における常位胎盤早期剥離症例の搬送体制の問題点を抽出し,地域の特性を生かしたより良い搬送体制の構築を目指した議論を行うことをねらいとした。実際の発表順番は抄録号と異なり,以下の順番とした。前半3演題を搬送のタイミングに関する議論として,「母体安全の視点から常位胎盤早期剥離の搬送のタイミングを考える」(大西庸子先生),「常位胎盤早期剥離症例における搬送経路及び麻酔法と母児の予後」(成瀬智先生),「時間軸に着目した常位胎盤早期剥離の予後決定因子」(金川武司先生)の3名にご担当いただき,後半2演題を常位胎盤早期剥離症例の早期発見とその搬送システムの試案に関する議論として,「三重県における常位胎盤早期剥離のコホート研究」(神元有紀先生),関連演題として「常位胎盤早期剥離の搬送体制改善に向けた院内改革と県下の現状」(牧慰太先生)のお二人にご担当いただいた。