主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム
回次: 5
開催地: 神奈川県
開催日: 1987/01/17
p. 106-117
I はじめに
近年,極小未熟児の保育が長足の進歩をとげ,その出生が予想される場合,胎児側の適応によっても帝王切開による分娩が施行されるようになった1~3)。しかし,これら極小未熟児出生例における胎児仮死の判定や適切な分娩期,分娩様式についてはなお多くの問題点が残されており,周産期医療に携わるものはそれぞれの症例で悩みながら対応しているのが現状である。今回,当センターにおける妊娠30週未満の症例を対象に,胎位別での分娩様式と各種の周産期罹病を含めた児の予後との関連性につき統計的検討を行い,胎位および分娩様式別が児に及ぼすリスクを解析した。