2016 年 64 巻 7 号 p. 209-214
宇宙航空研究開発機構(JAXA)では,低ソニックブーム設計概念を実証するためD-SENDプロジェクトを進めてきた.本プロジェクトの第2フェーズ飛行試験(D-SEND#2)は,低ブーム設計概念を適用して設計・開発した試験機を成層圏気球から落下,飛行させ,地上付近でソニックブームを計測する試験である.2013年の試験は試験機に飛行異常が発生して所望のソニックブーム計測が行えなかったが,2015年の試験では試験機を正常に飛行させて,低ソニックブーム波形を計測することに成功した.特集の第5回として,本稿ではD-SEND#2の誘導制御系設計・評価の概要を述べる.