2015 年 31 巻 4 号 p. 205-208
こどものリハビリテーション(リハ)を行うにあたっては,こどもの脳に可塑性があること,発達途上の脳に損傷の影響が大きいこと,成長と発達があること,家族の協力が欠かせないことなどの特徴を理解しておくことが大切である.リハを進めるにあたっては,評価に基づいた治療計画を作成し,全身管理を十分に行ったうえで,機能訓練,地域連携,就学支援,家族支援を行うが,それに際してはチームアプローチが有効である.こどものリハは脳性麻痺などの生まれつきの障害に対するものが中心であるが,脳外傷,急性脳炎・脳症,低酸素性脳症,脳血管障害などの後天性脳損傷のリハも重要な課題である.今回は運動系の障害に焦点をあて,こどものリハの特徴について述べた.