2020 年 36 巻 1 号 p. 7-9
ポリプロピレン(略号PP)は身近な材料であり,生活の様々な場面で多く使用されている.日本においてはポリエチレン·塩化ビニルと並び,非常に消費量が多くフィルム·シート·包装容器などの家庭用品から自動車部品といった工業製品にも用いられている.我々の業界では,押し出し成形によって製造されたPPのシート材をオーブンで軟化させ,陽性モデルに手技で沿わせて,プラスチック短下肢装具を古くから製作してきた.PPは熱可塑性でありヒンジ性にも優れているので,その特性を活かしてシューホーンブレース等を製作している.弊社のオルトップAFO®は射出成形(インジェクション成形)で製造しており,PPの特性を活かした技術である.