2023 年 39 巻 1 号 p. 32-37
JR東京総合病院の回復期リハビリテーション病棟では多くの下肢切断者を義足リハビリテーション目的で受け入れている.下腿切断,大腿切断とも基本となるリハビリテーションプログラムを構築し,下腿切断は2カ月から3カ月で,大腿切断は3カ月から4カ月で退院することを目標としている.入院中にキャストソケット義足,チェックソケット義足,訓練用仮義足と3種類の異なる義足を時期に応じて活用しているのが特徴である.義足リハビリテーションにおいては,義足を使いこなすための身体機能を向上させるのはもちろんのこと,生活動作を練習することや,義足と断端の自己管理を患者自身で実施できるよう指導することも大切である.