2023 年 39 巻 1 号 p. 38-42
義足のリハビリテーションプログラムとは,訓練前評価に始まり,評価結果に基づく機能予後の予測(ゴール設定),予測に基づく義足パーツの選択,歩行訓練,訓練過程でのゴールの再設定(最終的なゴールの決定),在宅復帰や就労支援,といったすべて工程が包含される.これらプログラムが適切になされること重要である.特に大腿切断者では義足パーツの選択が機能予後を大きく左右する.訓練用に作成する仮義足の膝継手の選択は極めて慎重に行うことが求められる.不適切なリハビリがなされた場合の切断者が被る不利益は大きい.いずれにしても,切断者ができるだけ安全で快適な生活が送れるように支援するのが我々の役割である.