下肢切断者で報告されている二次的障害には,義足使用者特有の異常歩行パターンが関連している可能性がある.本研究では切断から17年が経過した片側大腿切断者1名に対して2カ月間の歩行トレーニングおよびホームエクササイズを行い,異常歩行パターンの改善を試みた.非切断側の伸び上がり動作は一時的に改善を認めたがその後の再発を認め,直立時と歩行時における骨盤前傾角度と腰椎前弯角度は介入後に減少する結果を得た.伸び上がり動作自体の改善は可能であるが,実生活歩行ではある程度の伸び上がり動作を必要とするため再発したと考察した.骨盤と腰椎の改善は本研究における大腰筋の筋再教育によるものと考察した.