女性心身医学
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自己意識および痩せ願望と食行動異常との関連性
山蔦 圭輔
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2010 年 15 巻 2 号 p. 221-227

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抄録
本研究の目的は,女子学生の自己意識および痩せ願望と食行動異常との関連性を検討することであった.対象者は女子学生503名(平均年齢19.22±1.01歳)であった.はじめに,対象者を痩せ願望強群と痩せ願望弱群の2群に分類した.次に,群ごとに,自己意識得点によるクラスター分析により,自己意識の保有パターンを検討したところ,自己意識が低いクラスターA,公的自己意識が高いクラスターB,私的自己意識が高いクラスターC,自己意識が高いクラスターDに分類された.更に,自己意識の保有パターンと食行動異常との関連性を検討するために,4クラスターにおけるEating Attitude Test-26(EAT-26)得点の一要因分散分析を行った.分析の結果,痩せ願望弱群では,クラスターAと比較してクラスターDのEAT-26得点が高いことが認められた.加えて,痩せ願望強群では,クラスターA,B,Cと比較してクラスターDのEAT-26得点が高いことが認められた.以上の結果から,特に痩せ願望を強く有する女子学生では,公的自己意識と私的自己意識の両者が食行動異常に関連することが推測される.
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© 2010 一般社団法人 日本女性心身医学会
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