抄録
本研究の目的は,わが国で実施された月経周辺期症状の軽減を目的とした非薬物療法による介入プログラムを展望するとともに,その効果サイズを算出することによって,月経周辺期症状の軽減を目的とした非薬物療法の効果を明らかにすることであった.介入プログラムを展望し,その効果サイズを算出した結果,月経周辺期における非薬物療法は,セルフモニタリングを中心とした介入,セルフケア行動の促進を中心とした介入,マンスリービクスを中心とした介入,心理学的介入の4つの介入プログラムに分類され,効果サイズから現段階ではマンスリービクスを中心とした介入が月経周辺期症状に対して有効である可能性がある.今後は,効果が示されたマンスリービクスを中心に既存の介入プログラムの効果研究を蓄積することが必要である.また,海外では心理学的介入の有効性が示されているため,わが国でも同様の効果が得られるか検討していく必要がある.