日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
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傷害応答遺伝子WIPKWIZZのプロモーター解析
*山口 夕葉 婉琴石橋 佳奈原 光二郎屋木 美津恵小泉 望佐野 浩
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p. 128

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抄録
傷に応答して、数分から1時間で一過的に転写量が上昇するタバコの遺伝子群の一員として、WIPK(wound induced protein kinase)とWIZZ (wound induced leucine zipper zinc finger) が単離されている。WIPKはMAPキナーゼを、WIZZはWRKY型の転写因子をコードしており、どちらも修復や防御機構の発現調節に関わっている。しかし、WIPKWIZZ自体の転写の活性化が、どのような仕組みで起こっているのかは明らかではない。本研究は、プロモーター解析によってそれらの転写活性化機構に迫るものである。
WIPKWIZZの上流領域から、それぞれ1.1kb、1.5kbの断片を単離し、レポーター遺伝子(GUS/LUC)とのキメラ遺伝子を構築し、タバコに導入した。傷処理によりWIPKは傷口の周りで、WIZZは維管束で強く発現していた。それぞれ数種類のディレーションコンストラクトを作製したところ、WIPKは上流0.4kb以内に、WIZZでは0.3kb以内にシス配列が存在することが示唆された。また、WIPKは、TMV感染による過敏感反応でも、転写量が上昇することが分かっている。プロモーター解析により、過敏感反応による壊死斑のまわりでWIPKが強く発現していること、傷害応答性と同様に上流0.4kb以内にシス配列が存在することを明らかにした。
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© 2003 日本植物生理学会
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